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多焦点眼内レンズ Vivity(ビビティ)とは?特徴・費用・後悔しない選び方

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白内障手術で使用する眼内レンズは、多焦点を含め様々な進化を遂げています。
その中で「EDOF(焦点深度拡張型)眼内レンズ」として注目されているのが、アルコン社製の Vivity(ビビティ)です。


「自然な見え方を大切にしたい」「夜間の運転でも安心したい」という方に人気がありますが、
一方で近方の見え方に満足されなかったなどのお声も見られるため、生活スタイルとの相性を理解して選ぶことが重要です。


この記事では、ビビティの特徴やメリット・デメリット、費用、他レンズとの比較、後悔しないためのポイントまで詳しく解説します。


目次




1. Vivityとは?特徴と仕組み


Vivity(ビビティ)は、アルコン社が開発したEDOF(焦点深度拡張型)眼内レンズです。
独自のX-WAVEテクノロジーにより光を効率的に利用し、焦点を広げる設計になっています。


従来の多焦点レンズのように「光を分割」するのではなく、
光をシフトさせて焦点を伸ばすため、コントラストが高く自然な見え方を実現できるのが大きな特徴です。






💡 ポイント: Vivityは「遠方〜中間距離」に強く、日常生活で使用頻度の高い距離をカバーできるレンズです。



2. EDOF型レンズとは?従来型との違い


EDOF型レンズは焦点を“拡張する”設計で、従来の二焦点や三焦点のように「点」で合わせるのではなく、「帯状」にピントが合います。


その結果、遠方〜中間距離が自然に見えやすくなり、
ハロー・グレア(光のにじみ)も少ないのが特徴です。


ただし近方(30cm前後)は弱く、読書や細かい作業では眼鏡が必要になることがあります。


3. Vivityのメリット

  • ハロー・グレアが少なく夜間運転に適している
  • コントラスト感度が高く、鮮明で自然な見え方
  • PC作業・料理・買い物など中間距離に強い
  • 従来の多焦点より「慣れやすい」とされる


4. デメリット・注意点

  • 30cm程度の読書や細かい作業では眼鏡が必要
  • 完全に裸眼で生活したい方には不向き
  • 自由診療または選定療養のため費用が高額


注意: 「自然さ」を優先するか、「近方の眼鏡不要」を優先するかで選択が分かれます。



5. 他レンズとの比較


・単焦点:
もっとも鮮明だが眼鏡必須。
・PanOptix(三焦点): 近方まで裸眼カバーするがハロー・グレアが強め。
・Intensity(五焦点): 幅広い距離を裸眼で見えるが費用は高め。
・Vivity(EDOF): 自然な見え方と夜間運転のしやすさが強み。近方は眼鏡補助が必要。

👉 単焦点と多焦点の違いについて詳しくは こちらの記事をご覧ください。
👉 PanOptixとの比較は こちら
👉 Intensityとの比較は こちら


6. 適応条件とおすすめの患者像

  • 夜間運転を頻繁にする方
  • パソコン作業や日常生活を裸眼で快適にしたい方
  • 自然で違和感の少ない見え方を重視する方


一方で、読書や細かい作業を裸眼でしたい方には少し物足りなさを感じる可能性があります。
多焦点レンズを選択するうえでは、生活習慣や希望に合わせて医師と相談しながら選択することが大切です。


7. 選定療養と費用


Vivityは選定療養の対象です。
白内障手術そのものは保険適用で行い、追加費用としてレンズ差額をご負担いただきます。


当院費用(例)
・片眼:290,000円(税込)
・トーリック:330,000円(税込)


トーリックの適応は検査員と医師が検査結果を踏まえてご案内します。


8. 後悔しないためのチェックポイント

  • 夜間の運転をする機会が多いか
  • 近方を裸眼でどの程度重視するか
  • 眼鏡の併用を許容できるか
  • 費用とメリットのバランスを理解しているか


9. 当院での検査とカウンセリング

1.視力・角膜形状・眼底などの精密検査
2.生活スタイルやご希望のヒアリング
3.Vivityを含む複数レンズの特徴をご説明
4.乱視がある場合はトーリックの適応を検査結果からご案内


患者様が納得して選べるよう、十分な情報提供とサポートを行っています。


10. よくある質問(Q&A)


Q1. Vivityにすると眼鏡は不要になりますか?

A. 遠方〜中間は裸眼で快適ですが、読書など近方は眼鏡が必要です。

Q2. 夜間の運転は安全ですか?
A. ハロー・グレアが少ない設計で、多焦点よりも快適と感じる方が多いです。

Q3. 費用はどのくらいですか?
A. 当院では片眼290,000円、トーリック330,000円(税込)です。

Q4. トーリックは選べますか?
A. 検査結果を踏まえて医師と検査員が適正なものをご案内します。

Q5. PanOptixやIntensityとの違いは?
A. PanOptixやIntensityは近方までカバーできますが、回折型レンズはEODFレンズと比較するとハロー・グレアの自覚が出やすい傾向があります。Vivityは回折型レンズと比較し近方の見え方は劣るものの、ハロー・グレアが軽減されることで自然さや夜間運転を重視する方に適しています。


11. まとめ


Vivity(ビビティ)はEDOF型眼内レンズで、遠方〜中間を自然に見えることが特徴です。
夜間運転やPC作業を重視する方には適していますが、近方は弱いため眼鏡の併用をある程度考慮したうえで検討する必要があります。


当院では片眼290,000円・トーリック330,000円(税込)でご案内可能です。
ご自身の生活スタイルに合ったレンズを選ぶことで「後悔しない白内障手術」が実現できます。
まずはご相談だけでも、お気軽にお問い合わせください。診察にて眼科専門医が対応致します。

👉 ご予約はこちら

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