春になると、花粉症による目のかゆみに悩む方が急増します。 「かゆくて思わず目をこすってしまう」という経験をされた方も多いのではないでしょうか。
しかし、目を強くこする習慣は、実はさまざまな目のトラブルの原因になることがあります。 眼科でも、花粉症の時期になると
・目をこすりすぎて充血がひどくなった
・まぶたが腫れてしまった
・目の周りが赤くなってヒリヒリする
といった症状で受診される方が多くいらっしゃいます。
この記事では、花粉症で目をこすりすぎると起こるトラブルや、かゆみを抑えるための対策について、眼科の視点からわかりやすく解説します。

花粉症で目がかゆくなる理由
花粉症による目のかゆみは、アレルギー反応によって起こります。 花粉が目に入ると、体の免疫システムがそれを「異物」と認識し、炎症反応を引き起こします。
このとき体内で放出されるのがヒスタミンという物質です。 ヒスタミンは、かゆみや充血を引き起こす作用があり、これが花粉症による目の症状の原因となります。
花粉症による目の症状は、医学的にはアレルギー性結膜炎と呼ばれます。 主な症状としては以下のようなものがあります。
◎目のかゆみ
◎目の充血
◎涙が出る
◎目やに
◎まぶたの腫れ
かゆみが強いと、つい無意識に目をこすってしまいがちですが、この行為が症状をさらに悪化させる原因になることがあります。
花粉症で目をこすりすぎると起こるトラブル
花粉症のかゆみで目をこすり続けると、目の表面やまぶたにさまざまなトラブルが起こる可能性があります。
① 結膜炎の悪化
目をこすることで、結膜への刺激が強くなり炎症が悪化することがあります。 その結果、以下のような症状が強く出る場合があります。
・強い充血
・かゆみの悪化
・目やにの増加
症状が悪化すると、市販薬だけでは改善しにくくなることもあります。
② 角膜を傷つける可能性
目の表面には角膜という透明な膜があります。 強く目をこすると、この角膜に細かい傷がついてしまうことがあります。
角膜が傷つくと、次のような症状が出ることがあります。
・目の痛み
・ゴロゴロ感
・まぶしさ
・涙が止まらない
この状態を角膜びらんと呼び、適切な治療が必要になる場合があります。
③ まぶたの腫れ
目をこする刺激によって、まぶたが赤く腫れてしまうこともあります。 特に花粉症の時期は皮膚が敏感になっているため、少しの刺激でも腫れやすくなります。
花粉症で起こりやすい目元の皮膚トラブル
花粉症では、目だけでなく目の周りの皮膚トラブルも起こりやすくなります。
目の周りの皮膚炎
目を頻繁にこすると、皮膚が摩擦によって刺激され、赤みやヒリヒリ感が出ることがあります。
特にまぶたの皮膚は非常に薄いため、刺激の影響を受けやすい部分です。
色素沈着(クマのように見える)
目をこする習慣が続くと、皮膚への摩擦によって色素沈着が起こることがあります。
その結果、
・目の下が黒く見える
・クマができたように見える
・目元がくすんで見える
といった美容面の悩みにつながることもあります。
花粉症で目をこすらないための対策
花粉症による目のかゆみを抑えるためには、適切な対策を取ることが大切です。
花粉症用の目薬を使用する
アレルギー用の目薬には、かゆみの原因となるヒスタミンの働きを抑える作用があります。 症状が強い場合は、眼科で処方される目薬の方が効果的な場合もあります。
人工涙液で花粉を洗い流す
人工涙液を使用すると、目の表面に付着した花粉を洗い流すことができます。 花粉の多い時期には、こまめな点眼が有効です。
目を冷やす
冷たいタオルなどで目元を冷やすことで、かゆみを軽減できることがあります。
コンタクトレンズの使用に注意
コンタクトレンズは花粉が付着しやすいため、症状が強い場合はメガネの使用を検討するのも一つの方法です。
市販薬で改善しない場合は眼科受診を
花粉症の目の症状は、市販の目薬で改善することもありますが、症状が強い場合には眼科での治療が必要になることがあります。
◎充血が強い
◎目やにが多い
◎目の痛みがある
◎視力が落ちた気がする
◎まぶたの腫れが続く
眼科では、症状の程度に合わせて適切な点眼薬や治療を行うことができます。
まとめ
花粉症による目のかゆみはつらい症状ですが、目を強くこすることで症状が悪化してしまう可能性があります。
特に次のようなトラブルにつながることがあります。
・結膜炎の悪化
・角膜の傷
・まぶたの腫れ
・目の周りの皮膚炎
・色素沈着
症状がつらい場合には無理に我慢せず、早めに眼科で相談することが大切です。

