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コンタクトをすると目がかすむ原因は?ドライアイ・眼疾患との関係と対策

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コンタクトレンズを日常的に使用している方からよく聞かれるお悩みのひとつに、「目がかすむ」という症状があります。


朝はクリアに見えていたのに夕方になると視界がぼやけてくる」 
または片目だけかすむように感じるといったケースも少なくありません。
一時的な疲れや乾燥による場合もありますが、中には重大な眼疾患のサインである可能性もあります。


本記事では「コンタクトをしていると目がかすむ原因と対策」について、セルフケアの具体策から受診の目安、当院で可能な検査・治療まで、眼科専門の視点から詳しく解説しております。


「コンタクト 目がかすむ」「コンタクト かすむ 原因」「コンタクト ぼやける 対策」などでお困りの方は是非最後までご一読ください。







コンタクトで「目がかすむ」と感じたら要注意!



「かすむ」という感覚には、全体が白っぽく曇る・細かい文字がにじむ・コントラストが下がって薄く見える・焦点が合いにくいなどが含まれます。

コンタクトによる一時的な乾燥や汚れだけでなく、角膜の傷・感染、ドライアイ、アレルギー、さらには白内障・緑内障・網膜疾患など疾患が背景にあることも。

特に片目だけの急なかすみ痛み・充血・まぶしさの増加を伴うときは、自己判断でコンタクトを続けず、できるだけ早く受診してください。





目がかすむとはどんな状態?


視界がぼやける・曇る症状



視界全体が白っぽく曇る、あるいはレンズ越しに薄い膜がかかったように感じる状態です。特にエアコンの直風や乾燥するオフィス、長時間のデスクワークで悪化します。
このタイプは涙膜(涙の薄い膜)の乱れが背景にあることが多く、涙の質(油層・水層・ムチン層)のどこかが崩れると起こりやすくなります。



一時的なかすみと慢性的なかすみ



一時的
なかすみは、休憩・点眼・レンズ交換で改善することが多く、生活環境やレンズの扱いの見直しでコントロール可能です。
一方で慢性的なかすみは、角膜疾患・白内障・緑内障・網膜疾患などを疑います。視機能の低下につながるため、「続く」「繰り返す」かすみは放置しないでください。


コンタクト使用者に多い理由



コンタクトは角膜表面にのるため、涙の循環が妨げられ乾燥しやすくなります。また、レンズに付着したタンパク・脂質・花粉・化粧品などの汚れは微細な乱反射を生み、かすみやにじみの原因に。
さらに、酸素透過性が不足すると角膜がむくみ、朝は良いが夕方になるほど見えづらくなる…といった日内変動も生じます。


コンタクトで目がかすむ主な原因


1) レンズの乾燥・汚れ


瞬きの減少や乾燥環境、長時間装用でレンズが乾くと透明度が低下。タンパク・脂質・花粉・メイクの微粒子が付着すると、レンズ表面で光が散乱して白っぽく曇ります。
対策:装用時間の短縮、加湿、レンズの正しいこすり洗い(ケアレンズ)、ワンデーは使い回しをしない、装用前後の手指衛生の徹底。


2) 装用時間オーバー・交換不良


1DAYの再装用や、2week/1monthの交換先延ばしはレンズ劣化・酸素透過性低下・フィット不良を招きます。レンズ縁の小さな欠けや反りも視界の揺らぎ・異物感・かすみの原因に。
対策:交換サイクル厳守、疲れの強い日は早めに外す、在宅日は眼鏡デーを作る。


3) ドライアイ(涙の量・質の低下)



涙膜の「油・水・ムチン」のバランスが崩れると、角膜表面が滑らかに保てず光学的にむらが生じます。
対策:20-20-20ルール(20分ごとに20秒遠くを見る)、意識的なまばたき、加湿、コンタクト対応の防腐剤フリー人工涙液、油層を補う温罨法やマイボーム腺ケア。


4) 度数・ベースカーブ不適合



視力や角膜曲率は年齢や生活環境で変化します。古い処方のままだと、ぼやけ・疲労・頭痛・肩こりを誘発。ベースカーブや直径の不一致もレンズの乗り心地を悪化させ、視界の安定性を損ないます。
対策:定期検査での度数・フィッティング見直し、作業内容に合わせた度数設計(PC用サブ眼鏡の併用など)。


5) アレルギー性結膜炎・巨大乳頭結膜炎



花粉・ダニ・ハウスダスト等で結膜が炎症を起こすと、かゆみ・充血・目やに・かすみが出現。上まぶた裏の乳頭が大きくなる巨大乳頭結膜炎ではレンズが不安定になり、視界が揺らいだりかすみが続きます。
対策:抗アレルギー点眼、必要に応じ短期の抗炎症治療、装用休止やレンズ素材の変更。


6) 角膜疾患(びらん・角膜炎・角膜潰瘍)



就寝装用や衛生不良、長時間装用が続くと角膜に傷や感染が起こり、強い痛み・まぶしさ・流涙・かすみを伴います。放置は視力低下のリスク。
対策:直ちに装用中止し受診。医師の指示で点眼治療・保護用レンズ・生活指導を行います。


7) 白内障・緑内障・網膜疾患など



40代以降は白内障初期でかすみ・まぶしさ・夜間見えづらいが増えます。緑内障は視野障害が徐々に進み、コントラスト低下を「かすみ」と感じることも。
片目だけの突然のかすみは網膜血管や視神経のトラブルの可能性があり、できるだけ早くの精査が推奨されます。


目のかすみを防ぐセルフケア

・装用時間を守る推奨時間内に収め、帰宅後はできるだけ早く外す
・交換周期厳守
1DAYは再装用しない/2week・1monthはカレンダーで管理

・まばたき・休憩20-20-20ルールと軽いストレッチで調節負荷を軽減

・環境整備加湿・直風回避・ディスプレイ位置を目線よりやや下に

・点眼選びコンタクト対応かつ防腐剤フリーの人工涙液を中心に

・メイクと衛生装用後にアイメイク/外す前に丁寧に落とす/手指消毒


セルフケアで改善しない、症状が増悪する、頻繁に再発する場合は原因の切り分けが必要です。独断での装用継続はリスクになります。


受診が必要なサイン

・片目だけの急なかすみ/視界が一気にぼやけた
・痛み・強い充血・まぶしさ・涙が止まらない
・視力低下が進む・視野が欠ける・黒い影や飛蚊の急増
・外傷・薬品・異物混入後のかすみやコンタクト外しても改善しない


当院でできる検査と治療

当院では、視力・屈折・角膜曲率・角膜形状解析、染色検査による上皮状態評価、眼圧測定、必要に応じOCT・眼底検査まで行い、かすみの原因を多角的に特定します。


治療は、人工涙液・ヒアルロン酸点眼・抗アレルギー点眼・短期の抗炎症治療、涙点プラグやマイボーム腺機能改善のためのケアなど、重症度と生活背景に合わせてご提案。


白内障・緑内障が原因なら、進行度と生活への影響を踏まえ、点眼〜手術まで最適なタイミングを一緒に検討します。
さらに、度数・ベースカーブ・素材・交換サイクル・ケアの総合見直しで、「目を休ませる工夫」(在宅日は眼鏡・夜は早めに外す等)も含め、快適な視界を支援します。


よくある質問集(Q&A)

Q1. 夕方にかすむのは普通ですか?
A. 乾燥・汚れ・まばたき不足が主因のことが多いです。点眼・保湿・装用時間短縮で改善することが多いですが、毎日続く/悪化するなら受診をご検討ください。

Q2. 片目だけかすむのはコンタクトのせい?
A. 片眼性の急なかすみは疾患の可能性が高く、コンタクトだけでは説明できません。装用中止→速やかに受診してください。

Q3. コンタクトを外すとクリアになります。受診は必要?
A. 汚れ・度数ズレの可能性。再発・頻発するなら角膜評価と度数・フィット見直しを。

Q4. 市販の目薬はどれを選べば良い?
A. コンタクト対応・防腐剤フリーが基本。充血除去系の連用は避け、改善しないなら医療用へ。

Q5. かすみと頭痛・肩こりは関係ある?
A. 不適正度数や乱視・老視で調節負荷が増すと関連します。PC作業が多い方はサブ眼鏡併用が有効。

Q6. PC作業でかすむ時の即効策は?
A. 20-20-20、保湿、まばたき、人工涙液。ディスプレイは目線よりやや下に配置し、風を避けてください。

Q7. ハードとソフト、どちらがかすみに強い?
A. ハードは汚れに強い反面、乾燥で曇ることも。ソフトは乾燥に弱く長時間でかすみやすい。個別の適性で選びます。

Q8. 新しいレンズでもかすみます。
A. 角膜トラブル・ドライアイ・度数変化・白内障などが背景かも。新品でも改善しないなら検査が必要。

Q9. 外した後もしばらくかすみます。
A. 一時的な角膜跡なら数十分で軽快。持続・痛みがあれば角膜炎や浮腫の疑いで受診を。

Q10. レーシックやICLで治る?
A. 屈折異常由来のかすみには有効な場合がありますが、ドライアイや疾患が原因なら別治療が必要。まず診断が最優先です。


まとめ


コンタクトによる「目のかすみ」は、乾燥・汚れ・不適正度数・ドライアイなど日常的な要因から、角膜疾患・白内障・緑内障・網膜疾患まで原因が幅広い症状です。
セルフケアで一定の改善は期待できますが、繰り返す/片目だけ/急に悪化/痛みや充血を伴うときは早めに受診を。


あおぞらクリニック眼科形成外科では、原因の切り分けから治療、コンタクト選びと生活環境の工夫まで、患者さま一人ひとりに合わせて総合的にサポートいたします。

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