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レーシックしたのに近視になった? それって失敗?原因と対処法を眼科医が徹底解説

「レーシックを受けたはずなのに、最近また見えにくくなってきた」
「以前は裸眼で見えていたのに、メガネが必要になった」
「レーシックは一生もつと思っていたのに…」



このようなお悩みで、あおぞらクリニック眼科形成外科にご相談に来られる方は少なくありません。


結論からお伝えすると、レーシック後に「近視に戻った」と感じることは決して珍しいことではありません。
そして多くの場合、それは手術の失敗ではありません


レーシック後の見えにくさには、加齢・生活習慣・目の構造変化など、 医学的に説明できる理由があります。 本記事では、レーシック後に視力低下を感じた場合に考えられる原因と、 正しい対応について、眼科専門医の立場から詳しく解説します。





📘 目次



① レーシック後に近視に戻ることはある?



「レーシックをすれば一生裸眼で生活できる」と思われがちですが、 医学的には将来にわたって視力が全く変化しないことを保証する手術ではありません


レーシックは角膜の形状を変えることで屈折異常を矯正する手術ですが、 眼球そのものの成長、角膜の再生反応(リモデリング)、加齢による水晶体の変化、生活習慣の影響までは 完全に止めることはできません。


特に、もともと強度近視だった方や、20代など比較的若い年齢でレーシックを受けた方は、 年齢を重ねるにつれて「以前より見えにくい」と感じる可能性があります。これはレーシック施行後の鮮明な見え方を記憶しているがゆえに見え方の変化に対するセンサーが敏感になっているためと考えられます。

② 「レーシック失敗?」と感じやすい理由


診察時によく聞かれるのが、 「レーシックが失敗だったのではないか」という不安の声です。


しかし、視力低下=レーシック失敗と直結するケースは多くありません。 実際には、加齢や生活環境の変化が重なった結果として、 見えにくさを自覚されていることがほとんどです。


レーシック後は「よく見えていた時期」が強く印象に残るため、 少しの変化でも大きな違和感として感じやすいという心理的要因も関係しています。


③ レーシック後に視力が低下する主な原因


■ 近視の回帰


レーシックで形を変えた角膜が、時間の経過とともにわずかに元の形状に戻ることで、 再び近視方向に変化する現象を「近視の回帰」と呼びます。 特に、角膜を多く削った強度近視の方に起こりやすい傾向があります。

■ 眼精疲労・仮性近視


スマートフォンやパソコン作業が長時間続くと、 ピント調節を担う毛様体筋が過緊張状態となり、 一時的に近視のような見え方になります。 十分な休息や作業環境の見直しで改善することも多く見られます。

■ 老眼との混同


40代前後から始まる老眼では、 遠近の切り替えがスムーズにいかなくなり、 「視力が落ちた」「ぼやける」と感じる方が増えてきます。 レーシック後の方ほど、その変化に敏感になりやすい傾向があります。

■ 白内障の初期症状


白内障は進行の過程で近視化することがあり、 レーシック経験者では単なる視力低下と誤解されやすい点に注意が必要です。 初期段階では自覚症状が乏しいことも少なくありません。


④ 自己判断で放置するリスク


「少し見えにくいだけだから」と市販のメガネで済ませてしまったり、 受診を先延ばしにしてしまうと、 白内障や緑内障などの眼疾患を見逃す可能性があります。

特に40代以降では、早期発見・早期対応が将来の視力を守る鍵となります。


⑤ レーシック後に取るべき正しい対応


見えにくさを感じた場合は、自己判断せず、 原因を正確に把握することが最も重要です。


視力検査だけでなく、角膜・水晶体を含めた眼の構造検査
ドライアイや眼精疲労の評価
将来の白内障を見据えた総合的な診察


症状の原因に応じて、経過観察・生活指導・治療方針を慎重に判断します。

⑥ 再治療は必要?ICLという選択肢


レーシックの再手術は角膜への負担が大きく、 すべての方に適しているわけではありません。


ICL(眼内コンタクトレンズ)は角膜を削らず、 将来白内障手術が必要になった場合にも対応しやすい治療法として注目されています。
当院ではICL手術にも注力して取り組んでおります。もしレーシックかICLか迷っている。費用含め相談したいと検討されている方はぜひお気軽にご相談ください。



⑦ あおぞらクリニック眼科形成外科の診療方針


当院では「再治療ありき」ではなく、 患者さま一人ひとりの目の状態と将来を見据えた診療を大切にしています。

⑧ このような方は一度ご相談ください

  • レーシック後、以前より見えにくくなった
  • 近視か老眼か判断がつかない
  • 将来の白内障が不安
  • 再治療を検討すべきか迷っている

👉 ご予約はこちら

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